第1回演奏会の曲目について
演奏会が迫ってきましたので、一部の方から要望のあった予習のために。
まずは、演奏会マナー。
- アマチュアオーケストラの演奏会ですので、ドレスコードはありません。ジーンズでも短パンでも大丈夫です。
- クラシックの演奏会は時間に遅れるとホールには入れません。演奏中の曲が終わるまでロビーで待機となりますのでご注意を。
- 演奏中は私語厳禁。小声でもだめ。パンフレットをめくる音や財布につけた鈴の音なども迷惑行為です。当然、ケータイはオフで。
- 曲が終わるまで拍手はだめです。知らない曲で終わりが分からないときはまわりに合わせて。交響曲は4つの楽章に分かれていますが楽章と楽章の間は拍手禁止です。
続いて、今回の曲目を解説します。
オーケストラ演奏会では、最初に15-20程度の序曲、次に30分程度の協奏曲や組曲、最後にメインの交響曲というプログラムが一般的で、今回もその通りになっています。2曲目と3曲目の間に15-20分の休憩があると思います。
序曲とはオペラや演劇の幕開けで演奏する曲。協奏曲はピアノやヴァイオリンなどのソロプレイヤーをゲストに招いてオーケストラと共演する曲。交響曲は通常4曲(4楽章)から構成されるオーケストラ曲のことです。
オーケストラが演奏会を企画するときにはまずメインを何にするか話し合われます。今回のメインはベートーヴェン作曲の7番目の交響曲です。クラシックファンには「ベトシチ」の愛称で呼ばれ、定番中の定番、大人気曲。今回はオーケストラ結成のお披露目という祝祭的な演奏会ですので、それにふさわしい曲です。これは、少女マンガが原作でアニメ、ドラマ、映画になった「のだめカンタービレ」の中で学生達がオーケストラを結成して最初に挑戦した曲でもあり、オープニング曲にも使われていました。内田先生は「のだめ」の大ファンです。(主人公「のだ・めぐみ」を略して「のだめ」)
最後のフィナーレを聴けば、オーケストラのメンバーがなぜこの曲を演奏したかったのかわかると思います。
この予告編の冒頭で流れているのがベトシチ(開始から30秒のところまで)
のだめカンタービレ最終楽章 前編(プレビュー) - YouTube
ベルリンフィルでしっとりと第2楽章
Beethoven: Symphony No. 7 / Zinman · Berliner Philharmoniker - YouTube
全曲聴いてみたい人はウィーンフィルでどうぞ(約40分)
Beethoven: Symphony No.7 in A major - Christian Thielemann (Full HD 1080p) - YouTube
続いて1曲目と2曲目について。
ワーグナーとブラームスは、ベートーヴェンの次の世代の作曲家です。ふたりともベートーヴェンを敬愛していたにも関わらず、音楽性は全く異なっていて、お互いに犬猿の仲であったと言われています。ワーグナーはオペラ作曲家、ブラームスはオーケストラ曲がメインの作曲家でオペラを書こうとはしませんでした。ベートーヴェンは1曲だけオペラを書いています。
ベートーヴェンの人生は1770年~1827年。これより前の作曲家は、バッハ(1685~1750)、ハイドン(1732~1809)、モーツァルト(1756~1791)という順です。そして、ワーグナー(1813~1883)、ブラームス(1833~1897)となります。ベートーヴェン以降、クラシック音楽は後期ロマン派の時代と言われ、2人以外にもショパン、シューマン、チャイコフスキー、ドヴォルザークなど多くの有名作曲家が活躍した時代でした。
今回のプログラムは、メインをベートーヴェンにして、彼から大きな影響を受け、それぞれ別の道を歩んだ後輩達を前座に配した形です。
ワーグナー作曲 ニュルンベルクのマイスタージンガーより第一幕の前奏曲
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」というワーグナーのオペラのオープニングで演奏される曲ですが、演奏会の1曲目に選ばれることが多い定番です。コマーシャルでもよく採用されます。
ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲 - YouTube
ジプシーの民謡的音楽を元にブラームスが編曲したもので、21曲からなります。抜粋とはこの中からいくつかピックアップして演奏するということです。ブラームスはピアノ用に書いたのですが、後にオーケストラ向けにさらに編曲されています。第5番が超有名。多くのCMでも使われてますね。
いいなCM ゼリア新薬 ヘパリーゼW HYPER 川平慈英 伊藤れいこ - YouTube
チャップリンの映画の中でも。
海外で活躍している日本人女性指揮者、西本さんの映像。
Tomomi Nishimoto (Japan)- Brahms(Hungarian Dance No. 5).mp4 - YouTube